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不動産コラム・豆知識

不動産の媒介契約3種類の違いを徹底解説|相続物件に最適な選び方

2026年07月26日

先日、高崎市内で築40年の実家を相続された50代の男性からご相談をいただきました。「不動産会社から専任媒介契約を勧められたけれど、一般媒介との違いがよくわからない」とのこと。実は、この媒介契約の選択を間違えると、売却期間が長引いたり、希望価格で売れなかったりするケースが少なくありません。

不動産を売却する際には、必ず不動産会社と媒介契約を結ぶ必要があります。この契約には専属専任媒介契約専任媒介契約一般媒介契約の3種類があり、それぞれに明確な違いがあります。特に相続した不動産の場合、物件の状態や立地条件、売却の緊急度によって最適な契約形態が異なります。

私自身、25年間で数百件の相続不動産の売却に携わってきましたが、契約形態を適切に選んだことで売却期間が大幅に短縮されたケースを数多く見てきました。この記事では、3種類の媒介契約の違いと、あなたの状況に合った選び方を具体的に解説します。

媒介契約とは何か|不動産売却の基本

媒介契約とは、不動産の売却を不動産会社に依頼する際に結ぶ契約のことです。宅地建物取引業法で定められており、口頭での依頼は認められていません。必ず書面での契約が必要となります。

この契約を結ぶことで、不動産会社は売主に代わって買主を探し、価格交渉や契約手続きをサポートする義務を負います。一方、売主は不動産会社に対して仲介手数料を支払う義務が生じます。仲介手数料は、売買価格が400万円を超える場合、「売買価格×3%+6万円+消費税」が上限となっています。

相続した不動産の場合、登記変更や境界確定など、通常の売却よりも複雑な手続きが発生することが多いため、どの媒介契約を選ぶかが特に重要になります。現場の経験から言えば、契約形態によって不動産会社の対応の熱量や広告費のかけ方が大きく変わるのが現実です。

専属専任媒介契約|最も拘束力の強い契約形態

専属専任媒介契約は、1社の不動産会社のみに売却活動を依頼する契約で、3種類の中で最も拘束力が強い形態です。売主は他の不動産会社に重ねて依頼することができないだけでなく、自分で買主を見つけた場合でも、必ず依頼した不動産会社を通して契約しなければなりません。

この契約を結んだ不動産会社には厳しい義務が課せられます。契約締結日から5日以内に指定流通機構(レインズ)への登録が義務付けられ、売主への業務報告も1週間に1回以上必要です。契約期間は最長3ヶ月となっています。

高崎市内の相続物件で専属専任媒介契約を選んだケースでは、不動産会社が自社の広告費を惜しまずに投入し、結果として2ヶ月で成約に至った事例があります。ただし、拘束力が強いため、もし依頼した会社の対応が良くなかった場合、3ヶ月間は他社に切り替えられないというリスクもあります。

専任媒介契約|バランスの取れた選択肢

専任媒介契約も1社のみに依頼する点は専属専任媒介契約と同じですが、大きな違いが一つあります。それは、売主が自分で買主を見つけた場合には、依頼した不動産会社を通さずに直接取引できる点です。

不動産会社の義務は、契約締結日から7日以内のレインズ登録、売主への業務報告は2週間に1回以上となっています。契約期間は専属専任媒介契約と同じく最長3ヶ月です。

この契約形態は、相続不動産の売却で最も多く選ばれています。不動産会社にとっては他社との競合がないため、積極的に広告を出し、販売活動に力を入れるインセンティブが働きます。同時に、親戚や知人から「買いたい」という話が出た場合には、仲介手数料を節約できる柔軟性もあります。

実際に群馬県内の空き家相談では、専任媒介契約を結んだ上で、代表が建物診断から価格設定まで一貫してサポートすることで、売主の不安を解消しながらスムーズな売却を実現しています。

一般媒介契約|複数社に依頼できる自由度

一般媒介契約は、複数の不動産会社に同時に売却を依頼できる契約形態です。どの会社が買主を見つけても構いませんし、自分で買主を見つけて直接取引することも可能です。

不動産会社にはレインズへの登録義務がなく、売主への業務報告義務もありません。契約期間に法的な制限はありませんが、一般的には3ヶ月程度で設定されることが多いです。

一見すると最も自由度が高く有利に見えますが、実は注意が必要です。不動産会社の立場から見ると、他社が成約させれば自社の広告費や営業コストが無駄になるため、積極的な販売活動を控える傾向があります。特に相続物件のように、測量や境界確定などの初期コストがかかる案件では、この傾向が顕著です。

都市部の人気エリアや築浅の物件であれば、一般媒介契約でも複数社が競い合って早期売却が実現することもあります。しかし、地方の相続物件や築年数が古い空き家の場合、どの会社も本気で動かず、結果的に売却期間が長引くリスクが高まります。

相続物件に最適な媒介契約の選び方

相続した不動産の売却では、物件の状態や立地、売主の状況によって最適な媒介契約が変わります。25年の現場経験から、選択の基準をいくつかご紹介します。

まず、空き家や築古物件の場合は、専任媒介契約または専属専任媒介契約を選ぶことをおすすめします。このような物件は売却に時間と手間がかかるため、不動産会社が本気で取り組む動機付けが必要だからです。実際に、高崎市片岡町周辺の築50年の空き家を売却した際には、専任媒介契約を結んだ不動動産会社が建物診断から解体見積もりまで手配し、3ヶ月で買主が見つかりました。

次に、農地や山林など特殊な物件の場合は、専門知識を持つ不動産会社を1社選び、専任媒介契約を結ぶ方が確実です。農地は農地法の制約があり、買主が限定されるため、地域の農業委員会とのネットワークを持つ専門家に任せることが成功の鍵となります。

一方、駅近の更地や需要が見込める立地の物件であれば、一般媒介契約で複数社に依頼し、競争原理を働かせる選択肢もあります。ただし、この場合でも各社の販売活動状況を自分で管理する必要があり、手間がかかることは覚悟してください。

最も重要なのは、契約形態よりも信頼できる担当者を見つけることです。相続不動産の売却では、登記や測量、税務面の相談など、多岐にわたる専門知識が必要になります。専門家が最初から最後まで伴走してくれる体制があるかどうかを確認してください。

媒介契約を結ぶ前に確認すべき5つのポイント

媒介契約を結ぶ前に、必ず確認しておくべき重要なポイントがあります。これらを見落とすと、後々トラブルになる可能性があります。

第一に、契約期間と更新条件です。法律では最長3ヶ月となっていますが、自動更新条項がないか確認してください。もし不動産会社の対応に不満がある場合、契約期間満了で別の会社に切り替えられる選択肢を確保しておくことが大切です。

第二に、広告費用の負担です。基本的に広告費は不動産会社が負担しますが、特別な広告(大手ポータルサイトへの有料掲載など)を希望する場合、別途費用が発生することがあります。事前に確認し、書面で明記してもらいましょう。

第三に、レインズ登録の有無と公開範囲です。専任媒介契約と専属専任媒介契約ではレインズ登録が義務付けられていますが、一般媒介契約では任意です。また、登録しても「非公開」設定にされると他社からの問い合わせが来ないため、必ず「公開」にしてもらうよう依頼してください。

第四に、報告内容と頻度です。法定の報告義務以上に、どのような内容を報告してもらえるのか確認しましょう。問い合わせ件数、内覧件数、他社からの反応など、具体的な数字を含む報告があれば、販売戦略の見直しもしやすくなります。

第五に、解約条件です。もし不動産会社が約束した販売活動を行わなかった場合、契約期間中でも解約できるかどうか確認してください。また、解約時に違約金が発生しないことも確認しておくと安心です。相続不動産の売却では、想定外の事情が発生することも多いため、柔軟に対応できる契約内容にしておくことが重要です。

まとめ|媒介契約は物件と状況に合わせて選ぶ

不動産の媒介契約には専属専任媒介契約、専任媒介契約、一般媒介契約の3種類があり、それぞれに明確な違いがあります。拘束力が強い順に、不動産会社の義務も重くなり、報告頻度も高くなります。

相続した不動産の売却では、物件の状態や立地、売却の緊急度によって最適な契約形態が異なります。空き家や築古物件、農地など売却に専門知識が必要な物件では、専任媒介契約を選び、信頼できる専門家に一貫してサポートしてもらう方が結果的にスムーズです。

一方、需要が見込める好立地の物件であれば、一般媒介契約で複数社に依頼する選択肢もあります。ただし、各社の販売活動を自分で管理する手間がかかることは覚悟してください。

最も大切なのは、契約形態そのものよりも、信頼できる担当者を見つけることです。相続不動産の売却では、建物診断、測量、登記変更、税務相談など、多岐にわたる専門知識が必要になります。現場経験が豊富で、最初から最後まで伴走してくれる専門家を選ぶことが、成功への近道となります。

媒介契約を結ぶ前には、契約期間、広告費用、レインズ登録の有無、報告内容、解約条件の5つのポイントを必ず確認してください。これらを明確にしておくことで、後々のトラブルを防ぎ、安心して売却活動を進められます。

ホームクエストでは、相続・空き家・空き地・農地のご相談を承っています。経験豊富な代表が、最初から最後までご一緒します。

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